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生徒インタビューレポート 佐々木 恵理(110期)

2015/12/24

佐々木恵理生徒

自転車はキツいけど、すごく面白いですね

「テレビで田中麻衣美さんが出ていた番組を見たのがガールズケイリンを知りました。
明石家さんまさんの転職の番組で、麻衣美さんはモデルをやっていたけど、あるきっかけで競輪選手になったという話を聞いて、麻衣美さんも運動をやってない方だったのが、やろうと思ったら出来るんだっていうのがすごいなって思ったんです」
佐々木恵理にガールズケイリンを知ったきっかけを聞くと、こう答えてくれた。
「2年ぐらい前ですかね。私は豊橋なんですけど、豊橋競輪場でガールズ育成をやってくれていて、それもちょうどきっかけの1つでした。どうやったら選手になれるかわからなくて、ただすごいなって、やってみたいなって思っていただけなんですけど、それが、その、豊橋でいいチャンスがあって、『じゃあ、やってみよう!』って決めて、チャレンジしました」

佐々木にスポーツ歴を聞いた。
「小学4年から大学まではずっとソフトボールをしていました。ポジションは色々やったんですけど、最後はセンターをやっていました」
現ガールズ選手にも小林莉子や奈良岡彩子など、ソフトボール出身の選手も多い。
だが、目指すことに不安はなかったのだろうか。
「1回、社会人になって運動をしてない時期もあったし、出来るのかなっていう不安な気持ちはありました...」
それでも、ガールズケイリンを目指したのはどうしてだったのか。
「社会人をやっていて物足りなさを感じたというか。その、社会人の生活に不満があったわけではないんですけど、システムの会社で、そのシステムを使う人にしかメッセージを送れないというか、だけど、スポーツ選手になって、色々な人に見てもらって、自分の頑張りを見て何か思ってもらうことが出来るってことがすごいなと思って、憧れというかあったんですけど、それで、やってみようかなと思ったんです。
やってみたら、自転車のキツさは想像以上でしたね(笑)。でも、私はすごく面白いと思います」

佐々木の子ども時代の話を聞くと、なるほどと納得がいったことがある。
「落ち着きがなかったとはよく言われます。すごいワーワー暴れて泣くような感じだったって。いたるところで、機嫌を悪くすると、寝そべって暴れて泣く子だったって(笑)。あとは、落ち着きがなくてせわしない子っていうかって言われました。(今も)そのままですよ(笑)。暴れて泣きはしませんけど、あんまり落ち着きないし、あと、すごい頑固だったみたいですね。こうやりたいって決めたら1人でもやっちゃうみたいな」
その頑固さは今も健在のようだ。
しかし、いきなりガールズケイリンを目指すって言った時に家族の反応はどうだったのだろうか。
「『えっ? 何を言っているのかわからない』って言われましたけど、でも、『やりたいなら頑張りなさい』って言ってくれました。
ずっと実家だし、母が食事とか掃除や洗濯をしてくれてありがたいです。デビューして、お金を稼いだら、何かゆっくりさせてあげたいです」
と親孝行な一面を見せた。

佐々木恵理生徒

どんなに苦しい練習でも、『終わらない練習はない』って校長先生に言われました

競輪学校について聞いてみると
「正直な感想は、思っていたよりも楽しいです(笑)」
という正直過ぎる答えに佐々木らしさを感じる。
「入る前、もう入りたくなくて仕方なかったです(笑)。ずっと実家暮らしだったので、家から離れる寂しさもあったし、寮生活はどうなのかなっていう気持ちもあったし、訓練も全く想像がつかないし、雰囲気もわからないし、これは大変なんじゃないかなと思っていました。だけど、入ってみれば、やれば出来るし、頑張ればついていけるというか、なんとかなっていると思います」

苦しかった練習は前半の乗り込みだそうだ。
「周回練習が苦しかったですね。苦手な方じゃないけど、きつかったです。休憩が短かかったりとか、本数が多いので、身体の芯から疲れるというかですね。でも、嫌いじゃないです、乗り込みは。自転車に乗るのは楽しいし、好きだし、そこまではイヤではないです。イヤじゃないけど、楽じゃないです(笑)。『あ~、10周減らしたい』って思う時はありますけど(笑)」
その分、達成感も大きいのでは?
「はい、なんとかなったなっていう(笑)。やれば出来るんだって、『終わらない練習はない』って校長先生が言っていました。でも、たまに練習が増えるんです(笑)」

佐々木恵理生徒

一生懸命に頑張って、人に元気とか希望を与えられるようになりたいです

趣味を聞くと、またまた意外なセリフが返ってきた。
「アイドルのおっかけをしていました。SKE48とかチームしゃちほことか、関東のアイドルとか追いかけていました。人に言うか悩むんですけど、ずっと追いかけていて、週末はずっと追いかけていて、で、平日は仕事をしているって感じだったんです。
けど、今は、その子たちを一懸命応援することは終わったので、私はその逆になりたいですね。彼女たちは人に元気を与えているじゃないですか、だから、私もそうなりたいって思って、その子たちを応援していたんです。でも、何かつまらなくて、じゃ、逆になろうと思ったのが仕事していて、何か物足りなくてっていうきっかけだったんです。だから、なんだろう、その子たちが頑張っているっていうのは見ていればわかるし、すごいなって思うし、だけど、今は自分が頑張る番なんです」
今度は自分が人に元気を与える側に立ちたい、それが佐々木がガールズを目指した一番の理由なのだろう。だが、それは簡単なことではない。
「はい、なかなか大変ですね、それは。
競輪って勝たなきゃ価値が出ないところがあるので、なかなか...。皆強いなっていうか、学校でそう思っているので、外に出たら怖いなって...不安ばっかりですね。なかなか自転車に乗れないので」

佐々木はデビューしたらどういう選手になりたいのだろうか。
「難しいですね。とにかく、まずは勝たなきゃ意味がないと思っているので、強いとは言わないですけど、確実に着に絡んでいけるような、やらしいレースというか、曲者みたいなレースがしたいなと思っています」
やらしいレースというのは上手いレースとも言い換えることが出来る。
「もちろん強くて圧倒的に勝てるのが一番格好いいと思いますけど。どうにかして、脚をしっかりつけて、レースを出来るように、器用な選手になりたいです」

そのために自分の課題を見つけることも重要だ。
「ダッシュがないことが一番ですね。どちらかというと地脚だと思います。(競走には)地脚があってもダッシュがないとついていけないじゃないですか。あとは気持ちが弱いというか、競った時に、気が引けちゃうというか、並走が苦手なんですよね。慣れていかないというか、やろうとしないと慣れていかないから、まずはそういう細かいところからやっていかないと、引くクセをつけちゃいけないなと思っています。
自転車は難しいです。ただ走るとかではないので、難しいです。こんなに難しくて、こんなに苦しいなんて思わなかったー(笑)」
後悔している? と聞くと即座に否定した。
「いや、逆に面白いって思いますね(笑)。やったろうじゃん! ってなりますね。出来ない自分がいやだし。格好悪いじゃないですか。格好悪いの嫌いなんですよ」
と佐々木は笑った。

「とにかく一生懸命に頑張って、人に元気とか希望を与えられるように、強い選手に、お客様に還元できるような選手になりたいと思っています。頑張ります!」
飾った言葉よりも率直さを感じる佐々木の言葉。彼女がこれからどんな選手になるか楽しみだ。

佐々木恵理生徒