プロデビューを目指す競輪学校生徒サイト

生徒インタビューレポート 小川美咲編

2014/02/24

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競輪学校に続く山道を毎朝、ロードバイクで登っていた。

  高校時代にそうやって慣れ親しんできた競輪学校は今、プロデビューに向けて、大きな夢を咲かせる礎の場所となっている。「高校は伊豆総合で、そこの部活は朝練習しかなかったんです。それで、ここ(競輪学校)の333バンクを借りたり、冬にはドーム借りたりして練習をしていました。練習が終わったら、ロードに乗って学校までみんなで行って、授業を受けて、終わったら家までまたロードに乗って帰っていましたね。競輪学校までは登りなんですけど、ひとりだったのでゆっくりサイクリング気分で登っていました。長いなぁと思いながら(笑)」

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8歳上の兄、3歳上の姉との3人兄弟で末っ子。それだけに、兄姉からの影響は大きく受けていたようだ。「小さいころから元気で、親には『しっかりしていた』と言われました。末っ子だったので、私が歩けるようになると、兄がわざと足を引っ掛けて転ばせたりしてきて、おかげで強くなれました(笑)。特技の一輪車をはじめたのも、姉が最初に遊びでやっているのを見てからでした。姉が小学1年生のときだったから、私が幼稚園に入る前。初めは掴まって乗る程度だったと思いますが、一輪車に乗れる友達とそのときから遊んでいましたね」。

 一輪車では、さわやか全日本一輪車マラソン大会で4年連続優勝(06年~10年)を果たすほどの腕前。また、自転車競技との出会いは、小学校4年生のとき。自転車競技部に所属していた兄がきっかけとなった。ちなみに兄(達也)は93期の現役競輪選手である。

「兄が高校の自転車部に入っていて、出場する大会を見にいっていました。それで小4のときに愛好会(CSC自転車愛好会)が出来て、それに入ったのが始まりですね。兄と同じ部活の後輩に、自分と同級生の妹がいて、その子が自転車をやるというので、練習は週一回だったし、最初は遊び感覚で始めました。でも、兄の大会を見に行ったときも、男ばかりで、女の人がやっているのを見ていなかったので、男っぽい競技だなと思っていて、実は愛好会に行くのは苦痛でしたね(笑)。小学生のときは行っていましたが、中学は中学の部活もあったので、ほとんど愛好会には行かなかったです。中学の部活は、卓球。一輪車もずっとやっていたので、運動部に入りたいなと思っていたんですけど、個人種目が卓球しかなかったし、姉も卓球部だったので、卓球部に入って、いろいろやろうと思っていましたね。卓球はみんなに地味だと言われますが、そのときに集まったのは派手な子ばかり。みんな楽を目的にしてました(笑)。今でもその子たちと仲が良いですし、楽しかったですよ」

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 高校進学するにあたっては、「勉強するか、運動するかだったので」と「運動」を選択した。小学4年生で自転車を始めたときからCSCでお世話になっている宮地コーチの存在もあり、自転車競技の名門・静岡県立伊豆総合高校に入学。本格的に競技に打ち込むと、メキメキと頭角を現してきた。12年にはインターハイでのケイリン2位、さらにチームスプリントのジュニア新記録も更新した。
「高校に入って、大会でも活躍できるようになりましたし、練習をみんなとして楽しくなってきました」

そして、ガールズケイリンへの挑戦と道は繋がっていく。

「何でですかね(笑)」と、ちょっとおどけながらも、その決意を語る。
「普通に大学からも(推薦の)お話をいただいていました。大学で自転車を続けることも考えましたが、ガールズケイリンに挑戦してみたいなと。自分の脚で稼げるのもありますし、兄が競輪選手に成り立ての頃はまだガールズケイリンがなくて、そのときに『もし(女子の競輪が)あったら、美咲だってやるのに!』と思っていたので、そういう気持ちもあったんだと思います。兄も『やってみれば』と言ってくれました」

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 記録会や競走訓練を経て、卒業そしてデビューも刻一刻と迫ってきているが、学校での成績は苦戦を強いられている。

「うーん…。結果を残せてないですし、自分から動くことも出来ていないし、今は付いていくことでいっぱいです。記録会でのタイムも、入学当初の試走記録会よりも出なくて。1000mも2000mも入学当初、高校時代からあまり変わっていないんですよね。ここまでを思い出すと、意外とあっという間でした。だから早く卒業したい気もありますが、卒業するとすぐにデビューだし、まだ戦えるまでの脚がないので、卒業したいけど、卒業したくないです(笑)。まだまだ全然です。ギアが踏めていないので、もっと重いギアを踏めるようになりたいですし、ウエイトトレーニングも上半身の筋力アップを目標にして、ベンチプレスも入学当時よりは上がるようになってきましたし、ちょっとずつですね」

長所はポジティブなところ。もちろん、まだまだ19歳。

今は「これから、これから!」が合言葉だ。
「校長先生の訓示で、『夜は誰でも起きているから練習できるが、朝早く起きて練習にいくのがプロだと聞いて、心に来ました。兄にも、周りの選手に『高校時代は活躍していたんですけど、今は全然です。でも、これからです!と言っておいて!』と言いました(笑)。頑張ります」

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「輪界のニューアイドル」

 笑顔を絶やさず、その大きな瞳で前だけを見つめる。高校時の実績はもちろんのこと、すでにメディアなので「輪界のニューアイドル」との声も聞こえている。デビューに向けて、大輪の花を咲かす準備をしっかりと整えていく。

「女子の自転車競技人口が少ないので、競技者を増やしていけるように、もっとガールズケイリンを知ってもらえるように宣伝もしていきたいです。そのためには自分がまず強くなっていくことが一番早いですが、まだそこまでもいかないので…。加瀬(加奈子)さんみたいに強かったら、競輪場にいこうと思うじゃないですか。だから、いずれ強くなっていきたいです。レースでは思い切りのある走りが出来たらいいと思いますし、イベントでも頑張りたいと思います!」