プロデビューを目指す競輪学校生徒サイト

生徒インタビューリポート 飯田よしの編

2014/02/11

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人生には、実にさまざまな出会いがある。

それは人と人との出会いに限ったものではない。飯田よしのが人生を大きく変えるようになったもの。それは、1台の自転車との出会いだった。
「小さいころのスポーツ歴は、小学生のときに水泳、中学生のときに卓球でしたが、どちらもやっていないようなものでした。

高校では軽音楽部に入って、ボーカルやギターもやっていましたから(笑)。大学に入ってから、ロードバイクを始めたんです。今から3年前くらいですね。近所にロードレーサーのチームがあるのを知って、そんなものがあるんだなと。最初は深い緑色の自転車に乗りたいだけで、いろいろと調べてみたんです。どうせなら速い自転車が良いなと思って、自転車屋に行ったら『クロスバイク』が良いよと言われたので、まずはGIANTの自転車を買いました。それからロードレーサーも知って、今思えば値段も高かったし、なんで買ったんだろうと思うのですが(笑)、全部採寸してもらって、自分に合ったRavanelloの自転車を一から組んでもらったんです。カーボンではなくてクロモリだったので重かったですが、すごいスピードが出ることに感動して、そのチームの練習会にもよく行くようになりました」

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 子どもの頃から「人と違うことがしたい」気持ちが強かった 。

この世に一台しかないであろう自分仕様の自転車に乗ることで、その気持ちもどんどん加速していった。

「小さい頃はおとなしかったんですけど、今は逆に開花したというか(笑)。小学生のときには、『普通が怖い』という気持ちが芽生えていて、今もそういう感じになっていると思います。中学から英語が好きでずっと勉強していて、大学も英語のコースにいって留学もしたんです。お金を溜めて、ワーキングホリディで海外に行って、結婚して、市民権を取って海外に住みたいなと思っていましたから。でも、大学3年生のときに自転車と出会って、そっちばかりに気がいってしまいました。学校にも行かず単位も取れず、自転車一本。大学は途中で辞めちゃいました。すごい親には怒られましたね(苦笑)」

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もちろん自転車つながりで、ガールズケイリンの存在は耳に入っていた。

「ロードチームにお世話になっていて、練習はすごくきつかったんです。このきつい練習がお金になるんだったらいいなと思っていましたし、自転車で風を切ることも、自転車をいじることも大好きだったので、ガールズケイリンは向いているなと思いました。実業団にいこうかなとも思っていましたが、競輪学校の入学が決まったので良かったです」

 とはいうものの、ロードバイクとピストでは異なる点も多い。ピストでバンクを初めて走った日のことは、苦い記憶として残っている。

「ロードチームの監督に、『バンクに行くか』と言われて、クロモリでしたがピストも用意してくれました。初めての出会いでしたが…すごい怖かったですね。遊びでは乗ったことはあったので、どんな感じかは分かっていたんですけど、最初はイエローラインを走ることも怖かったです。その初日に、だんだん慣れてきてインターバルを短くしたハロン駆けを3人くらいで連なってやっていたんですけど、あまりにしんどすぎてバンクの一番上に入ってしまい、そこからゴロゴロと落っこちました。手を離してしまって、痛かったですね」

 そんなエピソードも、とにかく楽しそうに話す。それだけ自転車が好きなのだ。女子では苦手とする選手、生徒も多いとされる自転車整備について「学校では自転車のいじり方も教えてもらえて楽しい」と言うのだから、それも頷ける。

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    「お客さんを呼ぶためにも、とにかく練習していかないと!」

競輪学校での生活も、卒業が間近に迫ってきている。その先にあるプロデビューについては「期待と不安は半々くらい」だ。

「力が今はまだ弱いので、先生にも『小手先で乗っている』とよく言われます。脚質的にも、まだどっちつかずなので、頑張りたいと思っています。(戦法の)葛藤はすごいありますけどね。ホームバンク西武園になります。今の西武園は若い選手があまり練習しに来ないみたいなので、自分たちで道を切り開いて、ガールズで西武園にお客ももっと呼びたい、活性化させていきたいと思っています」

 そのためにも、必要なことは分かっている。デビューまで残された時間を有効に使って、飯田らしく「目立つ」レーサーを目指していく。

「西武園を盛り上げていける脚力、普通にどの開催でも優勝できるくらいの脚力をつけていきたいと思います。もうすぐ卒業なので、最後の時間を大切にして、プロになっても恥ずかしくない選手になりたいと思います」

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 語気を強めて、何度もこの言葉を強調した。

「お客さんを呼ぶためにも、とにかく練習していかないと!」

 飯田の走りを見て、1人でも多くのファンが競輪場に足を運ぶ。そんな出会いも最高だろう。