プロデビューを目指す競輪学校生徒サイト

生徒インタビューリポート 第3弾 竹井史香編

2013/12/24

「二次元竹井をご存じなのですか!?」

インタビューの冒頭から、そういって目を輝かせる。ご存じも何も、「二次元竹井」という強烈なキャラクターは、ガールズケイリンホームページ上の生徒リレーブログで展開されている。「うふふ、そうだった(笑)」。歴代のガールズたちのと比較しても、かなりの個性派レーサーのひとりといえるだろう。

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小学校5年生の時に父親の勧めで、香川県自転車競技連盟が高松競輪場を拠点に活動する「高松サイクルスポーツ少年団」に入団、「ロードを趣味程度に」参加していた。中学、高校では陸上部に所属し、種目は中長距離と駅伝だったが、高校3年のときに自転車競技で出場したインターハイでの印象が心に強く残っていた。
「子どもの頃から、走り回るのは好きでしたね。中高は陸上をしていたんで、自転車を本腰にしていたわけではないんですけど、自転車関係の知り合いの方はいたので、高校3年の春に『また自転車をしないか』と言われたんです。陸上では、ちょっと成績も良くなかったし、故障もしてしまって…。そこから高校選抜に入って、ちょっと成績が残って、新潟のインターハイにも行かせてもらって、そこでも成績が出せました(スクラッチ、チームスプリント共に3位)」

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やるなら最後までやれと

「元々は大学進学を目指していたんですけど、特に決まった目標や夢がなくて、このままではダメだなと思っている時に、ガールズケイリンが始まったことを父から聞いたんです。競輪は知っていましたけど、ガールズケイリン、自転車でそんな職業があるということは知らなくて。それで自分は自転車(競技)をしていたので、これは私にできることじゃないかなと思って、自分の可能性に賭けてみようと思い、ガールズケイリンを目指しました。父が勧めてきましたが、母は『危ない職業、落車も心配』と言っていましたが、私が『やりたい』と言ったら、『じゃあ頑張ってみなさい』と認めてくれました。親は、やりたいことをやらせてくれますが、やるなら最後までやれと」

 人生が急速に動き出した。ガールズケイリンに進むことを決めたのが夏。10月にはガールズケイリンの試験が迫っていた。
「7月、8月で決めたので、すぐに父の知り合いの競輪選手の方のつてで、師匠(児玉慎一郎)に付いて、10月の試験までみっちり練習してきた感じですね。もう、トントン拍子で進んでいったので、考えている時間もないくらいでした。陸上ではうまくいかなかったけど、自転車で頑張ったら、それだけ成績も伸びていったし、みんなに褒めてもらえる、認めてもらえる感じがあって、それが嬉しいというか、止まったりもしますけど、伸びていく、成長しているのが感じられて楽しいですね」

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頑張ったら、褒めてもらえる、認めてもらえる、それが嬉しいんです

見事、106回生として競輪学校に入学を決めた。今回生では最年少だ。7月に行われた第一回記録会では、200mFD8位、400mFD6位、1000mTT4位、2000mTT4位と安定した走りをマーク。だが、この成績には本人には葛藤もあるようだ。
「ここだけは負けないところ…とういうか、まだ目立つような生徒ではないんです。何かに秀でたところがないのが悩みで、他がダメでも、長距離系に長けた人や、短距離、200ハロンでは絶対1位という方がすごいと思っていて、私にはそれがないんです。平均的には高いかもしれないけど、まだまだレベルが高いというほどではないので…。本能で走ってしまうので、戦術もうまく無くて、いつも競走訓練で全力が出せないまま終わってしまうんです」

だが、オールマイティにこなせるのも才能の一端だろう。今はまだ成長過程。その分、悔しさは人一倍感じるが、目標である「認めてもられる」選手に向けて、一つ一つが勉強になってくる。
「そうですね。今は出走表を見ても、私は『この人とこの人が(対戦相手に)おるんだな』くらいしか考えていなかったんです。後からよくよく考えたら、もっとこう動いていたらと、もっと良かったんだなと。レースは何があるか分からないですから、戦術も極めたいと思います。小さい頃から、走り回るのは好きだったんですけど、実は本気で競技ををするのが苦手だったんです。子供のころは勝敗が付いてしまうことが好きではなかったんですよね。性格的に、負けず嫌いだから。負けたくないから、最初から勝負をしていなかったんです。でも、今は勝つ楽しさを知ったので、負けたくないというより勝ちたい気持ちが強いんです。頑張ったら、褒めてもらえる、認めてもらえる、それが嬉しいんです」

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今、好きなものは「自転車」と、もちろん「二次元」。ここではちょっと脱線して、二次元竹井ワールドにお付き合いいただこう。
「趣味がそこで、自分ではオタクと言っていますが、そこまで深入りしているわけではないんです。世間一般のオタク、そこまでにはいっていないと思います。部屋にフィギュアが置いてあるわけでもないですし。でも自分の部屋は、ベッドに段ボール12箱とタンスが全部マンガで埋まっています(笑)。ど普通の女の子がアイドルを好きなようになるように、猫好きな人が猫を見て癒されるのと同じ感じだと思っています(笑)。非現実なこと、ファンタジー、魔法とか、現実にはありえないことが好きですね。あれ?これ関係ありましたかね?恥ずかしい(笑)」

最後まで自分が走れなくなるその時まで

 プロレーサーとして大事なことは勝つこと、さらに言えばファンを魅了して勝つこと。やや強引であるかもしれないが、魔法をかけられたかのような華麗なレースで、竹井の走りにファンが釘付けとなる。そんな次元を超えた走りを、期待してならない。
「自分の好きなことをやっているので、結果を出したいです。頑張ったら頑張った分だけ利益になって返ってくるのは面白いし、お得?ですよね(笑)。目標は、たくさんの方に応援してもらって私がここに来られているので、その人に恩返しとして、地元開催で優勝することです。香川県で競輪を知らない人にも、私の名前を知ってもらえるくらい有名になりたいですね。
嫌な職業でいやいや稼ぐよりも、好きなことで稼げることが幸せだと思いますし、最後まで自分が走れなくなるその時まで、頑張っていきたいと思います」